何でも知りたいカナちゃん

好奇心旺盛なカナちゃんが物知りのヒロおじさんに色々と知りたいことを聞きます。

マイルとかヤードとかポンドって何?

ヒロおじさん、学校で先生が「マイル」って言ってたんだけど、これって何なの?
あと、「ヤード」とか「ポンド」っていうのも聞いたことがあるんだけど、これってキロとかメートルとは違うの?

いい質問だね、カナちゃん!
「マイル」とか「ヤード」、「ポンド」っていうのは、「ヤード・ポンド法」っていう単位系の一部なんだ。
これは主にアメリカやイギリスなどで使われている単位で、僕たちが普段使っている「メートル法」とはちょっと違うんだよ。

ふーん。でも、なんで違う単位があるの?
どっちも同じ距離とか重さを表してるんじゃないの?

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そうだね。どちらも距離や重さを表すけど、使っている国や文化によってその表し方が変わってくるんだ。
たとえば、「1マイル」は「1.609キロメートル」だし、「1ヤード」は「0.9144メートル」なんだ。
だから、マイルやヤードで言われた距離をキロやメートルに変換する必要があるよ。

なんだかややこしいね…でも、どうしてそんな違いができたの?

それには歴史が関係しているんだよ。
ヤード・ポンド法の起源は、古代ローマや中世ヨーロッパにまでさかのぼるんだ。
当時、地域ごとに異なる計量方法が使われていたけど、12世紀にイギリスのヘンリー1世が国内での統一した計量システムとして、ヤードやポンドを基準にすることを決めたんだ。
これがヤード・ポンド法の始まりなんだよ。

そんなに昔からあったんだね。
でも、今ではメートル法が一般的じゃない?

その通りだね。18世紀末にフランスでメートル法が導入されてから、世界中で徐々に普及していったんだ。
メートル法は十進法に基づいているから、計算が簡単で合理的だと評価されて、ほとんどの国がこれを採用したんだ。

じゃあ、今でもヤード・ポンド法を使っている国はどこなの?

現在、ヤード・ポンド法を公式に使っている主な国はアメリカ、ミャンマー、そしてリベリアだよ。
アメリカでは、日常生活でマイルやポンド、インチなどが普通に使われているんだ。
イギリスも長い間ヤード・ポンド法を使ってきたけど、現在はメートル法と併用しているんだ。
例えば、道路標識にはマイルが使われるけど、店で買い物をする時はメートル法が使われることが多いんだよ。

へぇ、そうなんだ!
でも、どうしてアメリカはまだヤード・ポンド法を使っているの?

それは文化的な背景や歴史が大きく関係しているんだよ。
アメリカはイギリスから独立した当時から、イギリスの影響を強く受けていたし、すでにヤード・ポンド法に慣れ親しんでいたから、メートル法に完全に切り替えることが難しかったんだ。
アメリカでヤード・ポンド法が広く使われているのは、その伝統を尊重する面もあるんだよ。

なるほど!じゃあ、旅行に行ったときとか、外国の映画や本を読んでて、マイルとかポンドが出てきたら、ちゃんとキロやメートルに変換できるようにならなきゃね。

その通りだね!それができると、いろんな国の文化や生活習慣をもっと理解しやすくなるし、旅行ももっと楽しくなると思うよ。
例えば、車のスピードを示す「マイル・パー・アワー(mph)」っていうのも、アメリカではよく使われるけど、これをキロメートル毎時(km/h)に直して考えると分かりやすいよね。

そうだね!映画で「60マイルで走ってる」って言ってたの、あれって時速約100キロぐらいのことだったんだね!

そうそう!「60マイル」はだいたい「96.56キロメートル毎時」だから、ほぼ時速100キロってことになるね。
ヤード・ポンド法を理解しておくと、いろんな情報がもっと身近に感じられると思うよ。

おもしろいね!でも、日本には昔から使われている単位ってないの?
なんか、日本にも独自の単位がありそうだけど。

よく気づいたね、カナちゃん!日本にも独自の単位があって、それが「尺貫法(しゃっかんほう)」と呼ばれるものなんだ。
尺貫法では、距離を表す「尺(しゃく)」や重さを表す「匁(もんめ)」が使われていたんだよ。

へぇ、面白そう!「尺」ってどれくらいの長さなの?

「尺」は約30.3センチメートルに相当する長さなんだ。
昔の日本では、建物の設計や布の長さを測るのに使われていたんだよ。
例えば、「一尺」は約30センチだから、これで畳の大きさを決めたりしたんだ。

じゃあ、「匁」は?

「匁」は重さの単位で、1匁は約3.75グラムに相当するんだ。
日本ではお茶やお米の重さを測るのによく使われていたんだよ。
例えば、お寿司のネタの重さなんかも「匁」で表されることが多かったんだ。

なるほど!今でも使われているの?

現代では、ほとんどの場面でメートル法が使われているけど、伝統的な職人の世界や和裁などでは、まだ尺貫法が使われることがあるんだ。
特に、建築や和服の仕立てでは、「尺」や「匁」が今でも活躍しているよ。

日本でもそんな昔の単位が今でも使われているんだね!
それを知ると、なんだか日本の文化がもっと身近に感じられるよ。

そうだね。単位って、ただの数字以上に、その国や地域の歴史や文化を反映しているんだ。
だから、いろんな単位について学ぶことは、異文化理解にもつながるんだよ。
これからも、いろんな単位について興味を持って学んでみてね!

うん!ありがとう、ヒロおじさん!また何かあったら教えてね!

 

参照元

  • 国際度量衡局(BIPM)
  • NIST (National Institute of Standards and Technology) 
  • The International System of Units (SI) – 国際単位系(SI)【米国標準技術研究所(NIST)資料】
  • National Geographic – Why the US is one of the few countries using imperial system
  • 日本の単位の歴史【国立国会図書館デジタルコレクション】