カースト制と士農工商ってどう違うの?
ヒロおじさん、この前学校で「カースト制」って言葉を聞いたんだけど、それと似たような話で「士農工商」っていう日本の制度もあるって先生が言ってたの。
どういうものか教えてくれる?
いい質問だね、カナちゃん。
カースト制も士農工商も、どちらも社会を階層に分ける制度だけど、少しずつ違う点があるんだ。
まず、カースト制はインドで長い歴史を持つ制度で、生まれによって人々を厳しく階層に分けるものだよ。
一方、士農工商は日本の江戸時代に使われた社会の階級制度なんだ。
へえ、日本にもそんな制度があったんだね。
でも、「士農工商」ってどんな階級なの?
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士農工商は、武士、農民、職人、商人という順番で人々を分けた階級制度なんだ。
武士が一番上で、農民、職人、商人と続くんだよ。
じゃあ、武士が偉かったんだね。
でもどうしてそんな順番になってたの?
それには歴史的な背景があるんだ。
江戸時代、日本は平和な時代が続いていたけど、社会の安定を保つために武士が政治や治安を管理する役割を担っていたんだ。
そして、食べ物を作る農民も重要とされ、職人が物を作り、商人がそれを売るという形で、社会が成り立っていたんだよ。
なるほど…でも、インドのカースト制とはどう違うの?
カースト制と士農工商の大きな違いは、カースト制が非常に厳格で、一度生まれたカーストを一生変えることができない点だね。
一方、士農工商は、確かに社会的な階層を表していたけど、カースト制ほど厳格ではなかったんだ。
例えば、武士が農民になることや、商人が成功して富を築くこともできたんだよ。
へえ、じゃあ日本の方が少しは柔軟だったんだね。
でも、それでも差別とかあったのかな?
そうだね、士農工商にも不平等な部分はあったよ。
例えば、商人は経済的には豊かでも社会的地位が低く見られることがあったし、江戸時代の社会では、えた・ひにんと呼ばれる人たちが、士農工商の外に置かれて差別を受けていたんだ。
「えた・ひにん」って?
えた・ひにんは、当時の社会で最も低いとされた人々で、主に動物の皮を扱ったり、犯罪者を取り締まる仕事をしていたんだ。
このような職業は「穢れている」とみなされ、差別の対象になっていたんだよ。
士農工商に含まれていないこの人たちは、社会の中で厳しい扱いを受けていたんだ。
そうなんだ…。
インドのカースト制にある「ダリット」みたいに、すごく差別されていたんだね。
そうだね、カースト制のダリットと似た状況だったと言えるね。
ただ、日本では明治時代になってから、士農工商もえた・ひにんも公式には廃止されて、すべての人々が平等であるべきだとされたんだ。
インドでも1947年に独立した後、カースト制をなくすための法律ができたんだけど、同じようにカースト制の影響は今も残っているんだ。
じゃあ、どっちの国でも昔からの考え方がまだ少し残っているんだね。
どうしてすぐに変わらないの?
それは、何百年も続いてきた考え方や習慣は、人々の心に深く根付いているからなんだ。
法律で変わろうとしても、実際の生活や考え方が変わるのには時間がかかるんだよ。
でも、両方の国で少しずつ変わってきていて、平等な社会を作ろうとする努力が続いているんだ。
そうなんだ…。
じゃあ、今の私たちにできることって何かな?
まず、こうやって歴史を学ぶことが大切だね。
そして、不平等や差別について知識を深めて、私たちが平等な社会を作るために何ができるかを考えることが重要だよ。
また、他の人々と平等に接することも、その一歩になるんだよ。
今日はカースト制と士農工商についてたくさん教えてくれてありがとう、ヒロおじさん!
もっといろんなことを知って、平等な社会のために何ができるか考えてみるね。
それは素晴らしいことだね、カナちゃん。
いつでも質問してくれていいからね。
また一緒にいろんなことを学ぼう!
参照元:
- Dumont, Louis. Homo Hierarchicus: The Caste System and Its Implications. University of Chicago Press, 1980.
- Gupta, Dipankar. Interrogating Caste: Understanding Hierarchy & Difference in Indian Society. Penguin Books India, 2000.
- 村井章介. 日本中世の非人と差別 . 山川出版社, 1998.

