蟻と蜂って何か関係があるの?
ねえねえ、ヒロおじさん。この前、公園で蟻と蜂を見かけたんだけど、なんだか似てるなって思ったの。
蟻と蜂って何か関係があるの?
おや、かなちゃん。鋭い観察眼だね。
実は、蟻と蜂には深い関係があるんだよ。
えー!本当?どんな関係なの?
実は、蟻と蜂は同じ仲間なんだ。
科学的に言うと、両方とも「膜翅目」という大きなグループに属しているんだよ。
まくしもく?難しい言葉だね。
そうだね。簡単に言うと、羽が薄い膜でできている昆虫のグループってことだよ。
蟻は、もともと蜂の仲間から進化してできたんだ。
へえ〜!蟻が蜂から進化したの?どうやって?
そうなんだ。長い時間をかけて、地下生活に適応するように体が変化していったんだよ。
例えば、蟻の体には特徴的な部分があるんだ。
どんな特徴?
蟻の体を見ると、胸部と腹部の間に小さな関節のようなものがあるんだ。
これを「腹柄節」って言うんだよ。
ふくへいせつ?また難しい言葉だね。
ごめんね。簡単に言うと、体の真ん中にある曲がりやすい部分のことだよ。
この部分があることで、蟻は狭い地下の通路でも体を自由に動かせるんだ。
へえ〜、そんな工夫があったんだ!
そうなんだよ。それに、蟻の触角も特徴的なんだ。
蜂とは違って、くの字に曲がっているでしょう?
そう言えば、そうだね!
これも地下生活に適応した結果なんだ。
暗い地下で仲間とコミュニケーションを取るのに便利な形になったんだよ。
すごい!蟻って賢いんだね。
そうだね。でも、蟻と蜂には似ているところもたくさんあるんだよ。
本当?どんなところが似てるの?
まず、社会性があるところが似ているね。
蟻も蜂も、大きな群れを作って生活しているでしょう?
そう言えば、そうだね!
そうなんだ。それに、群れの中での役割分担もよく似ているんだよ。
例えば、女王蟻と女王蜂は、卵を産む役割を担っているんだ。
へえ〜!他にも似てるところはあるの?
うん、たくさんあるよ。
例えば、働き蟻と働き蜂は、巣の中で様々な仕事をしたり、食べ物を集めたりする役割があるんだ。
そっか!蟻も蜂も、みんなで協力して生きてるんだね。
その通り!それから、蟻も蜂も、フェロモンというにおいを使ってコミュニケーションを取っているんだよ。
フェロモン?それって何?
フェロモンは、体から出す特別なにおいのことだよ。
このにおいで、仲間に色々な情報を伝えることができるんだ。
へえ〜、すごいね!どんな情報を伝えるの?
例えば、餌の場所や危険を知らせたり、仲間を集めたりするのに使うんだ。
蟻が一列に並んで歩いているのを見たことがあるでしょう?
うん、よく見るよ!
あれも、フェロモンを使って道筋を作っているんだよ。
蜂も、花の蜜がある場所を仲間に教えるときにフェロモンを使うんだ。
すごい!においで会話してるみたいだね。
そうだね。でも、蟻と蜂には違いもあるんだよ。
どんな違いがあるの?
一番わかりやすいのは、羽の有無かな。
蜂には羽があるけど、蟻の働き蟻には羽がないでしょう?
そう言えば、そうだね!
これは、蟻が地下生活に適応した結果なんだ。
地下では飛ぶ必要がないから、羽がなくなっていったんだよ。
でも、繁殖のために飛ぶ必要がある蟻の女王や雄には羽があるんだ。
へえ〜、蟻の女王には羽があるんだ!見たことないよ。
そうだね。女王蟻が羽を持つのは、新しい巣を作るために飛び立つときだけなんだ。
その後は羽を落として、地下で生活を始めるんだよ。
すごい!蟻の世界って奥が深いね。
そうだね。蟻と蜂、どちらも非常に興味深い生き物なんだ。
他にも面白い特徴がたくさんあるよ。
教えて教えて!
そうだね。例えば、蜂の中でも、ミツバチは特別な能力を持っているんだ。
どんな能力?
ミツバチは、「蜂球」という特殊な技を持っているんだよ。
蜂球?なんだかカッコいい名前だね!
そうだね。蜂球は、ミツバチが集団で敵を攻撃するときに使う技なんだ。
例えば、オオスズメバチが巣に侵入してきたとき、ミツバチたちは敵を取り囲んで、体温を上げるんだ。
えー!体温を上げるの?
そう。ミツバチたちが集まって熱を出すと、中心部の温度は46度くらいまで上がるんだ。
これで、オオスズメバチを熱で倒してしまうんだよ。
すごい!ミツバチって強いんだね。
そうなんだ。この技は、寒い冬を越すときにも使われるんだよ。
巣の中で仲間と体を寄せ合って、暖かさを保つんだ。
へえ〜、ミツバチって賢いね。
蟻にも特別な能力はあるの?
もちろん、蟻にも面白い能力があるよ。
例えば、蟻は驚くほど強い力を持っているんだ。
えっ?小さな蟻が強いの?
そうなんだ。蟻は自分の体重の50倍以上のものを持ち上げることができるんだよ。
人間に例えると、車を持ち上げるくらいの力があるってことなんだ。
うわー!すごい!どうしてそんなに強いの?
蟻の体は、力を効率よく使えるように進化してきたんだ。
特に、首の部分にある「頸部」という部分が発達していて、大きな力を出せるんだよ。
へえ〜、小さな体なのに、すごい力持ちなんだね。
そうなんだ。それに、蟻には優れたナビゲーション能力もあるんだよ。
ナビゲーション能力?
そう、道を見つける能力のことだよ。
蟻は、太陽の位置や地面の起伏、においなどを使って、正確に巣と餌場を行き来することができるんだ。
すごい!蟻って頭がいいんだね。
そうだね。蟻も蜂も、小さな体の中に驚くべき能力を持っているんだよ。
ねえ、ヒロおじさん。蟻と蜂は、人間の生活に役立つことはあるの?
いい質問だね、かなちゃん。
実は、蟻も蜂も人間の生活にとても役立っているんだよ。
本当?どんなふうに役立っているの?
まず、ミツバチは花粉を運ぶ大切な役割を果たしているんだ。
これを「受粉」というんだけど、多くの植物がミツバチの助けを借りて子孫を残しているんだよ。
へえ〜、ミツバチが植物を助けているんだね。
そうなんだ。それに、ミツバチが作る蜂蜜は、人間の食べ物としても大切だよね。
うん!蜂蜜、大好き!
蟻も、土を掘り返すことで土壌を豊かにしたり、害虫を食べたりして、自然のバランスを保つ役割を果たしているんだ。
へえ〜、蟻も頑張ってるんだね。でも、家に入ってくる蟻はちょっと困るよね。
そうだね。でも、庭や公園にいる蟻は、自然の中で大切な仕事をしているんだ。だから、むやみに殺さないようにすることが大切だよ。
わかった!これからは蟻や蜂を見ても、むやみに怖がらないようにするね。
それはいい心がけだね。
でも、スズメバチなど危険な種類もいるから、むやみに近づかないことも大切だよ。
ヒロおじさん、蟻や蜂のことをもっと勉強したいな。
おすすめの本とかある?
そうだね。子供向けだと、「ファーブル昆虫記」の子供向け版がおすすめだよ。
ファーブルという昆虫学者が、蟻や蜂を含むたくさんの昆虫を観察して書いた本なんだ。
へえ〜、面白そう!図書館で探してみるね。
そうだね。本を読むのと同時に、実際に観察することも大切だよ。
安全に気をつけながら、庭や公園で蟻や蜂を観察してみるのもいいね。
うん!今度の休みにやってみる!ヒロおじさん、今日は本当にありがとう。
蟻と蜂のことがよくわかったよ。
参考文献:
- Hölldobler, B., & Wilson, E. O. (1990). The Ants. Harvard University Press.
- Tautz, J. (2008). The Buzz about Bees: Biology of a Superorganism. Springer-Verlag Berlin Heidelberg.
- Gordon, D. M. (2010). Ant Encounters: Interaction Networks and Colony Behavior. Princeton University Press.
- Seeley, T. D. (2010). Honeybee Democracy. Princeton University Press.
- Wilson, E. O. (2013). Letters to a Young Scientist. Liveright Publishing Corporation.
- Choe, J. C., & Crespi, B. J. (Eds.). (1997). The Evolution of Social Behavior in Insects and Arachnids. Cambridge University Press.
- Michener, C. D. (2000). The Bees of the World. Johns Hopkins University Press.
